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2020年、国立西洋美術館にて開催された「ロンドンナショナルギャラリー展」にて、自分の意思では初めて、きちんと美術作品に触れることになりました。
そこで印象派の作品というものを目の当たりにして、涙が溢れそうになった感覚が今でも忘れられません。
そこからアート作品に興味を持ち、特に印象派の絵画に興味を抱くようになってきました。そんなこともあり、先日ネットでたまたま目にしたSOMOPO美術館のサイトを通して、本企画展が開催されていることを知り、即チケットを予約。訪れたのは会期の最終日です。
あと数日遅れていたらこの感動も味わえていなかったのかと思うと、大変ありがたいご縁のように感じます。
新宿駅西口からコクーンタワーの方に向かって歩いていくと、新宿のビル群の間にSOMPO美術館が見えてきます。
流線型が特徴の外観は遠目からでも存在感があり、入る前から心が高まります。
6月25日から開催されていた本展は、フランスにある「ランス美術館」のコレクションを楽しむことができる企画展です。
美術に明るくない私でもわかる様な著名画家の方で言えば、ルノワールやモネ、ピサロ、そして収蔵品のコーナーにてゴッホやゴーギャンの作品を楽しむことができます。
本展は風景画に絞った展示となっており、自然の光を匠に捉えた作品が約80点ほど展示されています。
油彩を中心とした様々な表現がなされていますが、中でも目を引いたのが版画作品。版画といえば、木の板を彫刻刀で掘って、刷って、といった”授業でやった版画のイメージ”がどうしても強かったものですから、その緻密さには大変驚かされました。
なんというか光がきちんと絵の中に捉えられていて、昔の白黒写真を見ているかのような。そんな気持ちに包まれます。
それくらい版画作品は細かな作りとなっていて、自分の版画絵のイメージを大きく塗り替えられる体験となりました。
油絵で表現される印象派の方々の絵画には、心から感動させられます。淡い色合いであったり、パステルな色遣いの方が多いと個人的には特徴だと思っており、輪郭の曖昧さと、色合いの曖昧さがマッチする感じが、本当に心地よいです。
中でも、アルフレッド・シスレーの『カーディフの停泊地』という作品に釘付けになりました。
私の記憶が正しければ、初めてこの方の作品を目の当たりにしたと思います。海辺の丘のようなところに生えた一本の木の側より海を眺めるような構図の作品で、空と海の青と、草木の緑がうまく調和しているようです。
特に、空と海には同じような水色が使われているにもかかわらず、ぼんやりと水平線が浮かび上がっており、目の前にした時には驚きを隠せない自分がいました。
また、使われている水色の絶妙な淡さにも釘付けです。
一通り展示を見た後、ミュージアムショップでグッズも購入。
今回購入したのは、美術館に行った時には買うことにしているポストカードと、今回の個人的な目玉だと思っているミニ複製画です。
今回購入した複製画は、ルノワールの「風景」という作品。
展示を見ているときから、色の淡さと、絶妙なタッチに惹かれていました。「終わったらショップでルノワールのポストカード買おう〜」くらいの気持ちでいたのですが、いざショップについてみると、何やらミニ複製画というものがあるではないか!と一人で興奮。
複製画といえば数万円するイメージでもありますし、そのミニ複製画の中に「風景」がありましたので、これは買うべきだという判断に。お値段も¥4,000ほどで手に入るため、少しお財布と相談する時間もありましたが、結局衝動買いするに至りました。
額縁の重厚感も相まった存在感が、部屋に新たな生命が宿ったかのような彩りを加えてくれています。
---『風景画のはじまり コローから印象派へ』のSOMPO美術館での展示は、9月12日を持って終了となりましたが、自分の感性に新たな刺激を与えてくれた素敵な時間でありました。
また近々、印象派の絵に触れられる機会を見つけれたらなと思っています。